レールの敷き方(概要)

Nゲージで緩和曲線を使う場合は、道床付レールを基本として、直線と円曲線の間だけをフレキシブルレールにすることが多いでしょう。ここでは、道床付レールを基本に、フレキシブルレールでサインカーブの緩和曲線を入れる概要を説明します。(全体をフレキシブルレールで敷設する場合の型紙として、使う方法もございます。)

当サイトで、フレキシブルレール用にケガキ線のPDFファイルを配布しています。等倍で印刷して、透明プラ板に貼り付けるなどして使用できます。また印刷方法実際の固定方法も説明します。

複線以上で線路間隔を揃える

複線以上の場合では、直線部分と円曲線部分で複線間隔を揃えるには、緩和曲線で曲がる角度を内側と外側で変えて対応します。線路間隔を揃える場合のレールの敷き方が下の図で、青の部分が直線で、緑色の部分が緩和曲線で、黄色の部分が円曲線です。

複線以上で線路間隔を揃える場合

外側に行くほど緩和曲線部分の角度が小さくなり、円曲線緩和曲線の境界がフレキシブルレール上になります。

また、直線緩和曲線との境界が、外側に行くほど、レール方向に長くなっていきます。そのため内側では直線緩和曲線の境界がフレキシブルレール上になります。

全体をフレキシブルレールで敷設する場合では、線路間隔をそろえず、緩和曲線で曲がる角度を内側と外側で同じにすることも可能です(直線区間よりも円曲線区間の方が、線路間隔がわずかに狭くなります)。

当サイトで配布している図

大きく2種類の図を準備しています。片方は、180に渡ってカーブしている図です。もう片方は緩和曲線部分だけを取り出したもので、こちらが実際にレールを固定するときに使用するものです。

180度カーブするタイプ
緩和曲線を使って180度カーブする場合、にどうなるかを表した図です。小判型レイアウトを作ったときにどうなるかを表した図で、緩和曲線が無い場合との寸法の差も記入しています。(全体をフレキシブルレールとする場合の型紙として、一部分を拡大(縮小)印刷して使う方法もあります。)
緩和曲線部分のみ
道床付レールの代わりにフレキシブルレールに変更する部分だけを取り出した図です。実際にレールを曲げて固定する時に使う方の図です。

どちらも等倍でプリントアウトすればいいですが、用紙サイズの関係上家庭用プリンターでは対応できない場合が多いです。また、インクジェットプリンタではズレが発生します。

なお、A3サイズまではコンビニ等でデータプリントが可能ですが、余白のないPDFファイルを自動縮小する機種と、そうでない機種とがあります。等倍で印刷されているかなど印刷関係の情報は「PDFファイルの印刷」をご覧ください。

当サイトで公開している図は道床付きレールとフレキシブルレールを組み合わせることを前提とした図ですが、フレキシブルレールだけで任意の半径の円曲線を作る場合にも、流用することが可能となっています。単線の場合では、どのような倍率で印刷した図でも、正しい緩和曲線になっていますので、フレキシブルレールの円曲線の半径に合わせて印刷して使用することが可能です。複線以上にする場合では、単線の図を異なる倍率で印刷した図を組み合わせることで、正しい緩和曲線にすることも可能です。なお、任意の半径や角度に合わせてフレキ用ケガキ線を出力するツール「緩和曲線型紙ツール」を開発しましたが、ドキュメント等が未整備となっております。ご参考までに。